[台湾台北本社発、2023年9月6日] グローバルな組込み専門チームであるVecow Co., Ltd.(以下、Vecow)は、優れたキャリブレーションソフトウェアの提供者であるCurium Pte Ltd.(以下、Curium)と、戦略的パートナーシップの締結を発表します。この提携により、Curiumの静的および動的ソフトウェア技術の専門知識が、Vecowの時間同期技術の革新とAIコンピューティングシステムの強みと結びつきます。屋外向けの自律誘導ロボットおよび車両応用において包括的な精度、信頼性、堅牢性を提供することを目指します。
センサは自動運転車や自律移動ロボットにおいて重要な役割を果たし、それらの「目」として機能します。これらのセンサは、自動ブレーキや車線維持といった既存の先進運転支援システム(ADAS)の機能から、運転手なしでの運転まで、さまざまな機能を実現しています。車両が高度な自動化の段階に進むにつれて、これらのセンサの精度はますます重要となります。これらの「目」が正確に整列されていないか、明確な視界を提供できない場合、深刻な事故の原因となる可能性があります。たとえば、車両やロボットが混雑した高速道路で急停止したり、予測不可能に別の車線に進路を変更したりするような状況が引き起こす可能性があります。従って、高い信頼性と確度の維持は極めて重要であり、すべてのセンサが高感度でかつ高忠実度で動作できることを保証するため、キャリブレーションが浮かび上がります。
最先端の運転支援システム(ADAS)や屋外自律倉庫ロボットのセンサは、非常に注意深く配置され、その位置がどのように変更されても、キャリブレーションが必要です。たとえ微小なズレでも、「わずかなインチや僅か1度」の誤差が、車両のセンサを大きくオフ軸に向けさせ、道路上50フィート以上先の領域に影響を及ぼす可能性があります。センサのズレは、事故によって引き起こされることがあり、些細なぶつかりものですら、ADASセンサの繊細なキャリブレーションを乱す可能性があります。さらに、ウィンドシールドの交換、サスペンション修理、ホイールアライメントなど、車両の定期的なメンテナンス作業も、キャリブレーションの再調整が必要です。
自動運転車市場は急成長を遂げ、実環境での自動運転シャトル、先進運転支援システム、およびロボットソリューションの展開が増加しています。市場調査会社Markets and Marketsによれば、配達ロボット市場は2023年の4億ドルから2028年には18億ドルに拡大し、予測期間中の年平均成長率(CAGR)は33.7%に達する見込みです。消費者の信頼性はこれらのシステムに大きく依存しています。Curiumの戦略は、リアルタイムのキャリブレーションソフトウェアを提供し、これらのシステムの持続的な安全性と利便性を確保することに焦点を当てています。
センサのキャリブレーションにおける重要なトレンドの一つは、人の介入なしにキャリブレーションプロセスを実行できる自動化ツールとアルゴリズムの利用です。このアプローチによって、労力と技術要件を削減させるだけでなく、手動キャリブレーションにに伴うばらつきや不確実性を軽減する効果もあります。また、自動化されたキャリブレーションは、センサの正確性と安定性を時間の経過とともに向上させるため、より迅速で頻繁なキャリブレーションサイクルを容易にします。自動キャリブレーション、センサがリファレンス信号や既知の状態に基づいてパラメータを調整する自己調整、センサがキャリブレーションプロセスを担当する中央サーバーやクラウドプラットフォームと通信するリモートキャリブレーション、そしてセンサが環境条件の変化やユーザーの設定に適応するアダプティブキャリブレーションが含まれます。
自動車用途において、Vecowの高性能なインテル Core i9-13900E プロセッサを採用したECX-3200コントローラで導入し、ファンレス仕様で-40°C~75°C幅広い動作温度に対応しています。80Vサージ保護、9~50V幅広い電源入力に対応するほか、Xコード仕様のM12コネクタを装備しています。これらの強みはリアルタイムのセンサキャリブレーションにおいて、安全性と信頼性にとって重要であり、高度な機能の備えたVecowのコントローラは、さまざまな環境条件に適した強力で堅牢なソリューションを提供できます。Curiumとのビジネスパートナーシップを締結することで、屋外向けのロボットや自動運転車のアプリケーションのニーズに効率よく応えることができます。
Curiumは、さまざまな業界向け複数のアプリケーションに対応し、カメラ、LiDAR、レーダー、IMU、および車両、システムのリファレンスをサポートしつつ、センサの数と応用予定に応じて、Vecowの幅広いエッジオファリングに頼ることができます。
ECX-3200シリーズの詳細仕様については、
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キャリブレーションの詳細については、
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Alex Liu(BDM of Vecow)のコメント:
安全性と信頼性は、屋外ロボット工学と自律性にとって重要な課題です。私たちは、堅牢なソフトウェアとハードウェアの統合ソリューションを提供するために、Curiumと積極的に協力しています。Vecowの時刻同期技術は、Curiumの静的および動的キャリブレーション、およびセンサフュージョンの機能と統合により、屋外自律移動ロボットおよび車両のセンサデータの精度と堅牢性を向上させることを目指しています。
Ali Hasnain(CEO & Co-founder of Curium)のコメント:
Vecowと信頼できるエッジソリューション提携を築けたことを嬉しく思っています。Curiumのオンラインキャリブレーションは、あらゆる自律システムが安全で信頼性の高いパフォーマンスを提供するために不可欠なツールです。Vecow との協力により、既存のクラウドソリューションに加えてエッジ展開を提供できることを嬉しく思います。
正確で信頼性のある時刻同期技術は、キャリブレーションだけでなく、自動運転や屋外自律移動ロボットにおいても、ますます重要視されています。Vecowの時刻同期ソリューションは、Xilinx Ultrascale+ MPSoCプラットフォームをベースにし、マッピング、キャリブレーション、センサフュージョン、ローカライゼーション、ナビゲーションといった5つの課題に対応する3つの技術を提供しつつ、知覚、位置、および精度の能力向上を目指しています。
Vecowについて
Vecowはグローバルな組込み専門メーカーであり、お客様よりご信頼をいただけるよう最高なビジネスパートナーになることを目指している台湾企業です。主な製品は過酷な環境において高耐久性を求めている自動化工場やロボット制御など幅広く使われるファンレス産業用PCの設計開発から製造販売まで一貫して取り組んでいます。近年に工業自動化を中心にするロバスト性のトレンドを考慮したAI推論システムをはじめ、AIコンピューティングシステム、シングルボードコンピュータ (SBC)、マルチ対応タッチパネルPC/ディスプレイ、各種画像処理拡張カード、IoT周辺機器の製造提供により、マシンビジョン、鉄道車両、ロボット制御、車載システムなどの分野において、お客様のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案します。
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Curiumについて
2020年4月に設立されたCurium Pte Ltdは、自動車、IoT、インダストリー4.0分野で自動キャリブレーション技術に特化したディープテックのスタートアップです。シンガポール政府の支援を受け支援されているVC(ベンチャーキャピタル)。 Curium には、自律的な意思決定に依存するシステムのキャリブレーションを自動化するための特許出願中の技術が多数あります。Curium のアプローチは、Continuous Dynamic Calibration(TM)です。 この特許出願中の技術は、さまざまなセンサからのデータを継続的にモニタリングしながら、通常との偏差を分析して、誤校正を特定し、キャリブレーション設定を動的に調整して、センサが常に正確であることを確保します。この技術により、人工知能(AI)と機械学習(ML)システムが常に正確なデータに基づいて意思決定を行うことが保証されます。この機能により、常に安全性、信頼性、精度を確保した完全自律システムが可能になります。